「研究を他者に語る」の先へ

教養と学際の未来を考える

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1. シンポジウムの企画意図

2017年4月より活動を開始した総人のミカタは、大きくふたつの目標を掲げている。

ひとつは、その名のとおり総合人間学部生のチューター的役割(=味方)を果たすことであり、もうひとつが、多様な専門分野に属する院生が相互にその分野の「ものの見方」を提示することで、院生の研究・教育能力の向上に資すること(=プレFD活動)である。

この一年間、模擬講義に加えて学際研究着想コンテスト、そして大学教育学会での報告を経験し、後者の目標に関して、「総人のミカタ」のもつ意味が鮮明となってきた。これを共有し、総人のミカタのみならず総人・人環の将来について議論することが、このシンポジウムの目的である。

総人のミカタの活動背景には、総合人間学部、人間・環境学研究科が掲げる「研究を他者に語る」という教育理念がある (背景と活動目標参照)。端的にいって、「研究を他者に語る」とは、多様な分野=専門外の他者が存在する学部・研究科の特徴を生かし、自身の研究を他者に語ることを通して、自己相対化できる能力を涵養することを目指すものだといえる。

総人のミカタで得られた経験は、今後、この理念のもとで総人・人環が発展していくために、必ず貢献できるものだと確信している。さらにいえば、総人のミカタをめぐるシンポジウムでの議論は、部局固有の文脈を越えて、教養と学際の未来を考える糸口を与えてくれるだろう。

2. 日時・場所・タイムテーブル

日時・場所

日時:3月2日(金)14時~18時

場所:総合人間学部棟1102講義室

 

タイムテーブル

第一部   総人のミカタの一年              14:00~15:20

  • 総人のミカタの活動報告
  • 総人のミカタからの問題提起
  • ゲストからのコメント

 

第二部   「研究を他者に語る」の先へ       15:35~16:45

ゲスト報告とパネルディスカッション

  • 杉山雅人「いかに語り、伝えるか -専門領域と学修段階の違いを越えて-」
  • 成瀬尚志「ソーシャルアクションとしての研究」
  • 総人のミカタからのコメント

全体ディスカッション                   17:00~18:00

3. ゲスト登壇者

杉山雅人

   京都大学人間・環境学研究科 教授 研究科長

   研究分野:地球化学、分析化学、水圏化学、陸水学

 

成瀬尚志

   長崎大学大学教育イノベーションセンター 准教授

   研究分野:高等教育、哲学